副業で人気のWebライター。
始めてみたいけど、「ひどい」「きつい」「甘くない」「稼げない」という話もよく聞くので、不安な人も多いと思います。
筆者は25年以上ライティングの仕事に携わっていますが、今でも時々「きつい」と思うことがあります。
でも、続けていて良かったと思うことの方が多いので、この仕事が大好きです。
この記事では、 Webライターを始めようか悩んでいる人に向けて、「きつい」という現実、それでも続けていく価値のある仕事ですよ、というお話をします。
Webライターが「ひどい」「きつい」「甘くない」と言われる理由
初心者のWebライターが、「ひどい」「きつい」「甘くない」と挫折してしまう理由は主に以下の6つ。
- なかなか受注に至らない
- 覚えることが多すぎる
- 発注者によってはかなり手厳しい
- 悪質な発注者に引っかかる
- スケジュール管理が難しい
- 単価が安すぎる
なかなか受注に至らない
Webライターの仕事は、クラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングサイトで探すのが一般的ですが、特に最初のうちは、やりたい仕事に応募してもなかなか受注につながりません。
10件応募して、ようやく1つ2つ受注に至れば良いほうだと思います。
確かに受注できないことが続くと、心が折れそうになりますよね。
受注確率を上げるためには、ラウドソーシングサイトのプロフィール欄を充実させること。
また、応募時のメッセージ欄に自分なりの提案・主張をすることなども重要です。
最近では、受注者の実力を審査するためのテストライティングを設ける案件もありますので、受注へのハードルは高くなっています。
受注できるようになって、ひとつひとつ実績を重ねていけば、受注確率も上がってきますので、粘り強く応募し続けてください。
覚えることが多すぎる
いざ仕事を受注することができて始めることになっても、Webライターの仕事は書くことだけではありません。
発注者からのマニュアルがあれば、まずそれを理解する必要があります。
分からないことがあれば、ネットで調べたり、資料を読み込んだりします。
ようやく書き始めても、うまくまとまらなければ何度も書き直します。
仕上がった原稿を提出しても、発注者から修正指示に対応することもあります。
最初の納品を終えた時には「Webライターってこんなに大変なの?」とうんざりしてしまうかもしれません。
そうです、ひとつ原稿を仕上げるだけでも、意外とやることは多いです。
ただし、何度か仕事を繰り返せば、慣れますし、コツが分かればスピードも上がります。
慣れてくれば、きっとライティングの面白さが分かるようになります。
発注者によってはかなり手厳しい
マニュアル通りに書いても、修正が何度も返ってきたり、大部分の書き直しを指示されたり、発注者によってはかなり手厳しい場合もあります。
その理由は、
- 規定やルールが厳しすぎる
- 発注者が慣れていない
- 原稿そのものがうまく書けていない
などいろいろあるかと思います。
まずは、自分の原稿の質を高めるための経験だと思って、頑張って仕事を納品してください。
初心者のうちはライティングのスキルも低いと思いますので、多少の我慢は必要かもしれません。
ただし、やりたくなければ、次回からはその発注者からの依頼を避けるようにしましょう。
あなたには仕事を選ぶ権利もありますので。
悪質な発注者に引っかかる
クラウドサーシングサイトには、たくさんの仕事依頼があります。
そのほとんどがルールを守った発注者からの仕事依頼ですが、まれに悪質な発注者からの案件もあります。
例えば、
- 「別の案件を紹介する」と言って外部サイト誘導する
- 高額で楽に稼げるとうたってWEB面談で違うビジネスの勧誘をする
- メールマガジンやLINE公式アカウントへの登録を強要する
という悪質なものです。
運営側が厳しく取り締まりをしていても、いたちごっこになってしまい、そういった発注者は時々現れます。
初心者のうちは「こういった内容の仕事もあるんだ」と引っかかりそうになることもあるかもしれません。
重要なのは、発注者(クライアント)の身元や会社概要などをしっかり確認してから応募することです。
もちろん、ほとんどの発注者の方々はルールを守って仕事を依頼してくれていますが、気をつけるに越したことはないでしょう。
スケジュール管理が難しい
「覚えることが多すぎる」の項目でも書きましたが、マニュアルを読んだり、情報を集めたり、原稿を書いたり、修正対応をしたり、ひとつの仕事でもやらなくてはならないことはたくさんあります。
最初のうちは戸惑うことも多く、思ったように仕事がはかどらず、締め切りを守れなかったり、質の低い原稿になってしまうことがあります。
失敗をすると、 Webライターってきついとか、甘くないと思ってしまうことでしょう。
そんな失敗を避けるためには、まず仕事をたくさん引き受けないことです。
どんなに早く稼ぎたいと思っても、仕事を詰め込みすぎず、ひとつの仕事をきっちり納品することに集中してください。
そして、ひとつの仕事にかかる日数を把握しましょう。
余裕をもって仕事を受注してください。
慣れてくれば、スピードも上がりますし、自分の作業効率に合わせて仕事の量を増やすことができるようになります。
単価が安すぎる
初心者のWebライターの場合、1文字あたり0.5円〜1円あたりの仕事を受注することが一般的です。
何時間も掛けて苦労して書いた原稿が1文字1円で数千円にしかならなければ、それはきついと思います。
でも大丈夫です。
経験を重ねていけば、必ず効率も上がり、原稿の質も高くなりますので、単価の高い仕事ができるようになります。
初心者の頃には、
5時間かけて3,000円(文字単価1円)時給換算600円でも、
3時間かけて6,000円(文字単価2円)時給換算2,000円
の仕事ができるようになれば、悪くはないですよね。
「きつい」を乗り越えると得られるWebライターのメリット
初心者にとって「きつい」と思う時期を乗り越えられるようになるまでには経験が必要です。
記事数で言えば10記事くらい、日数で言えば3ヶ月くらいはかかるかもしれません。
ただし、「きつい」時期を乗り越えると、Webライターの仕事のメリットも感じられるようになります。
- 好きな時間と場所で作業ができる
- 物事を順序立てて考える力が身に付く
- コミュニケーション能力が上がる
- ビジネススキル全体が上がる
好きな時間と場所で作業ができる
まずは副業としてWebライターを始める人は多いと思います。
納期さえ守れば、 いつでもどこでも作業ができるWebライターの仕事は副業に最適です。
家事や育児に追われている人でも、30分や1時間のすき間時間を使って、コツコツと作業をすることができます。
社会人でも、仕事が終わった夜の数時間や休日を使えば原稿を書くことができます。
また、ノートパソコン1台あれば、どこでも仕事ができるというのもWebライターの仕事のメリットです。
自宅はもちろん、コワーキングスペースでも図書館でもカフェでも作業が可能です。
ちなみに、筆者は一日中自宅で仕事をすることが多いので、気分転換をかねて、週に1、2度は近くの図書館やカフェで作業をしています。
物事を順序立てて考える力が身に付く
原稿を書くということは、様々な情報を集めて、その中から取捨選択し、読み手に伝わるよう文章を組み立てる作業です。
この作業を繰り返し行っていると、論理的に物事を順序立てて考える力が自然に身に付きます。
この力は、ありとあらゆる場面で活きてきます。
物事の段取りがうまくなり、家事や仕事の効率が上がります。
個人的な感覚ですが、料理の要領が良くなったり、旅行の計画を立てたり、家族の相談ごとを解決するのがうまくなったりすると思います。
コミュニケーション能力が上がる
Webライターを続けていると、コミュニケーション能力が自然と上がっていきます。
原稿を書くために様々な情報を集めて要点を抜き出す力は、相手が話している内容の要点をつかむ力になるからです。
そして、自分が話す時にも、相手に伝わるように要点を抑え順序立てて話すことができるようになります。
ビジネススキル全体が上がる
相手に伝わるように文章を書くことができるようになれば、当然ビジネススキル全体が上がることになります。
ビジネスでは、ありとあらゆるシーンでライティングスキルが必要になります。
- メールを打つ時
- プレゼン資料を作成する時
- 報告書を書く時
- 同僚にLINEで連絡する時
など、全てが相手に伝わるように文章を組み立てる必要があります。
ライティングスキルが上がるということは、ビジネススキルが上がることなのです。
Webライターですぐに稼ぐのは難しいけど損はしない
25年以上のライター経験を持つ筆者でも、クラウドソーシングで Webライターの仕事を受注し、3万円稼げるようになるまでには3ヶ月程掛かりました。
しかし、半年以降はリピーターの発注者や単価の高い案件も受注できるようになり、「きつい」状態からは抜け出しました。
まずは3ヶ月、半年と目標を決めて、コツコツと仕事にトライしてみましょう。
諦めずに辛い時期を乗り越えれば、必ず収入も上がりますし、ビジネススキルも上がります。
まとめ
Webライターの仕事は「ひどい」「きつい」「甘くない」「稼げない」という一面は確かにあるかもしれません。
しかし、全ての仕事にも同じことが言えるのではないでしょうか。
「きつい」「稼げない」からやらないという考えは、少々甘すぎるかなと思います。
Webライターも、どんな仕事も辛い時期を乗り越えることで、稼げるようになりますし、仕事が面白くなってくるはずです。
Webライターをやろうか悩んでいるということは、 Webライターに興味があるということです。
興味があるのであれば、まずは一歩を踏み出してみませんか。

続けていればWebライターをやっていて良かったと思える日は、必ず来ます。